学生ローンの広告の危機管理

当サイトは学生ローンや消費者金融が直面する様々な危機について述べている。
よって、ある程度は貸金業者の立場で記事を書いていることをお断りしておきたい。

さて、学生ローンが抱える問題として、過払い金返還請求が最も懸念されるところだが、その他では学生の減少が深刻な問題となっている。
学生ローンの利用者は、いうまでもなく学生に特化しており、学生の減少は死活問題に直結する。
学生減少の問題は少子化問題そのものであり、こればかりは一企業の努力でどうこうなるものではない。

何の商売でもそうなのだが、ビジネスはいかに多くのお客を集めるかが重要なポイントである。
そこでインターネットによる集客が重要となってくるのだが、インターネットの広告は看板などと違って非常にリスキーなものだ。
検索エンジンからの集客は、検索結果の順位が全てだ。
少なくともトップページ、つまり10位以内にランクインする必要があるのだが、これが相当難しい。
検索エンジンで狙ったキーワードで上位表示を達成するには、SEOという技術が必要となる。
主に良質な他のWebページから多くのリンクが貼られると上位表示されやすくなる仕組みだ。
ところが、これをあまり過剰にやりすぎると、今度は検索エンジンから目をつけられ、ペナルティの洗礼を受ける事になる。
ペナルティにはいくつかの種類があり、数日程度から完全に抹消されてしまう重度のものまで様々である。
重度のペナルティでは、それまで仕様していたドメインを諦め、新しいドメインで再出発しなければならない場合があり、ビジネスに多大な影響を及ぼす事となる。
それだけに検索エンジン頼みのアテにならない非常に危険な広告媒体といえるだろう。

そこで、学生ローンではインターネットオンリーの営業戦略をやめ、看板や口コミ、紹介などに力を入れる戦略に移行しはじめている。
看板では電光看板や、中にはビル屋上に巨大看板を掲げる業者も出現した。
紹介戦術では、紹介料の拡大や景品サービスの増強等により、効果は明らかにみられるようになった。

一方、インターネットの広告にもやはり力を入れており、有料広告等も含め、各社凌ぎを削っている状況だ。
インターネット広告においては、今年(平成27年)ついに1兆円を超えたというニュースが流れた。
いかにインターネットにおいての集客に力を入れているかが覗えるところだ。

こういった動きを見せる中、他社の利用者を勧誘してお客を奪い取る「まとめ貸し」が問題となっている。
これについては、次のページで詳しく説明したいと思う。